リバースエンジニアリングとドライカーボン製造
2020.11.29
GRヤリスシャークフィン
GRヤリス用シャークフィンアンテナ

写真は2020年の秋に発売されたトヨタ・GRヤリスのシャークフィンアンテナ(写真左)と当社で開発したドライカーボンカバー(写真右)です。

依頼内容

トヨタ・GRヤリスはルーフがかカーボン柄(実際はSMCのよる成型でカーボンの柄を後から貼り付け)ですが、シャークフィンアンテナは艶あり黒の塗装になります。見た目を合わせたいと依頼がありました


この部品は元のシャークフィンアンテナに被せる形の商品なので、アンテナ自体をスキャンしてカーボンの厚み(3K 3Ply)と固定用の両面テープ分大きく作る必要があります。

実物をスキャニングした様子
シャークフィンをスキャニング
スキャニングデータからフェアリングした様子
フェアリング(CADデータ化)が終了

スキャニングデータをCADに取り込み、フェアリングしていきます。
この手のフェアリング(CADデータ化)では自動面貼り的な機能をもったソフトウェアが提供されていますが、出来上がりにあまり納得してないのと、後から修正が難しいので地道に面を張る方法を取ります。
面が貼られたら、それを然るべきサイズにサーフェスをオフセットしたり、型や成形品の収縮を加味し型設計に移ります。
その後、型製作をして成形品を作っていく工程になります。
さらっと書きましたが、このフェアリングやオフセットなど製品データを作る時は割と胃が痛くなるような状態です。

割と一発勝負の予算しか無いことが多く、かなり気を使いながら設計をしていきます。

ドライカーボンシャークフィンをノーマル品に被せた状態
ドライカーボンシャークフィンをノーマル品に被せた状態

成形品が完成し、想定している両面テープを貼り付け形状確認や成型の具合など確認して、このあと量産に移ります。
販売は下記HPで購入できます。
ウェルパイン
FrogDrive
当社ではこの様な現物があるモノを使って、リバースエンジニアリングを重いてカーボンまたはFRPなどの商品展開が可能です。
ご相談下記CONTACT(コンタクト)ボタンまたはメールにて問い合わせください。


カテゴリー

関連記事

2020.06.26
飛沫防止パーテーション用クランプ
飛沫防止パーテーション用のデスククランプをデザイン・開発しました。板金部品を使ったデスククランプは多く見かけますが、人目…[more]
2020.09.05
テールランプ用ブラケット開発-リバースエンジニア
現在カスタムを手掛けている車両のテールランプ用ブラケットの試作図面です。 ブラケットを取り付ける部分は、画像からも分かる…[more]
2020.10.09
アルミダイキャスト部品 – リバースエンジニアリング
依頼内容:紙図と製品との差異があり、成形型を新規で起こす際、同等の物を製出来るデータが欲しい 普段フォリオデザインより鋳…[more]
2021.05.11
ドライカーボンプレート(板)の製造とトリミング(カット)
ドライカーボンプレート(板)を製造しております。お好みの板厚で切り出します。トリミングライン(カットライン)についてはD…[more]
2021.09.08
アルミ切削-ブーストアダプターの設計・試作/自動車用部品
ターボ車でブースト量を室内の追加メーターで視認するために実計測するためにバイパスさせるために、エンジン部に取り付ける部品…[more]
2020.09.02
3Dプリンターによる自動車模型製作
自動車メーカーよりご依頼をいただき、1/10 スケールの精密模型を製作中です。ほとんどの部品をオリジナルで一から作って行…[more]